パイの実の詩/
ミナト 螢
古傷を隠した真ん中に
君の指先が届いた日
もう崩れても良いと思った
痛々しく泣いて
少しも動けないはずなのに
君の吐く息で
飛んでいける気がした
恋をすると
皮膚は薄くなり
僕たちの空へ
一枚ずつ旅に出る
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