孤独/ブルーベリー
冒険は終わった
もぞもぞとボアの適温から脱皮する
羽なんてない背中にはね
カイロが貼ってあるのよ
爪先を未練がましくひっかけながら
ようやっとで暗闇を睨んで
薄明かりを見つけて掴まりに飛ぶ
現実を引っ張って
風のないのに
白くないのに
息を吐いて
異常のないのを確認する
現実に目覚めを呟く
世界はなんにも変わらなかった、
自分もなんにも変わらなかった。
異常をおっかなびっくり待ち望んでその果てで震えた哀れな孤独
残る希望は終わりがあることと
喧騒の夜にまた震えて束の間の夢に更ける(ことのできる)希望
もう少しだけと先延ばしては
爪先をぬくめた
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