それでも空は/ミナト 螢
 
寒いのに
洋服を脱ぐように
空は雪を降らせた

孤独が燃え続けて
怒りに変わるから
心を冷やした
白い世界を
優しさへと近付けたい

歩く道が
作られても
壊れそうなものほど
触り方が難しくて

ポケットの中を
温める手が
人の形を探していた
戻る   Point(1)