詩の日めくり 二〇一五年四月一日─三十一日/田中宏輔
いくつもの言葉を飼っている。餌は言葉だ。文章のなかで飼っている。しかし、ときどき、文章を替えてやらないと死んでしまう。また、余白やリズムを文章のなかに適当に配置してやらなければ、元気がなくなる。それにしても、言葉の餌が言葉だというのは、おもしろい。人間の餌が人間であるのと同様に。
二〇一五年四月三日 「言葉」
ぼくの作品の主題は、言葉とは何か、だと思っているのだけれど、いまだに言葉というものが、よくわからない。わからないのは、「言葉」の意味が多義にわたるためであるが、名詞の、動詞の、助詞の機能をのみ取り出すと、考えやすくなると思う。名詞あるいは助詞の機能は『順列 並べ替え詩。
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