よさホイのホイ/二宮和樹
陽が眩しいなぁ
耳を澄ましても生活音と遠くの車の音
ねぇ、そこで丸まってないで
少しは何かしたら?
あぁそうだな
一之瀬さんもそう言うしな
おもむろに窓を開け
風を感じる
少し冷たい感じが心地よく
小鳥が鳴き
山は佇む
用水路は静々と流れ
トンカンという金槌の音が響く
そう言えば・・・
新聞を広げ
気になっていた記事に目を通す
こりゃ、この近くだったか と
日の眩しさを手で遮り
改めて世間の狭さを知る
歩き続ける生き方と
寄り道多い生き方と
世間の風は
その人がどうしてるのかなどお構いなしに
いつの世も風のままにある
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