錯乱と円環と/道草次郎
 
どんなに弱いか
ぼくがどんなに卑屈か知ったら
みんなぼくを傍に置いてくれるのだ
それがけっきょくはこの世界
世界の優しさは残酷だ
ぼくのりせいは
りせいと呼ぶにはあまりにみにくくて
それは自己愛だろうか
よいじこあいとそうでないじこあい
そのどちらかな
でもねじつは何もかも
詩だってなにもかも
考えすぎな苗床に咲いた花だよ
そしてぼくは狂ったふりを
死ぬまで続けていくんだろうか
そうして全部をダメにしたあとの
賽の河原の夢ばかりを
ここ3日ばかしみてる
ぼくはもう自分の口から発せられる鳩のオリーブの葉を信じられないし
でもそういう気持ちもいっときのものかも

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