かけらになる/flygande
 
い水に


触れようとして


ハンカチ忘れたっけって


コートの袖に


手を隠す








呼び出して


応えてくれるなら


まだ呼ぶ声も


応えるための声もあるのに

















帰り道


丘の斜面に


一羽のカラスが休んでいて








その眼があまりに青いから


君の小さな


頭蓋骨の中に


ほんとうは


世界のほんとうがあって


僕たちはその眼が映し出した


ただの感覚
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