祝祭の日々/
大覚アキラ
今日もまた
いのちを食べた
レストランで
洒落た皿に盛り付けられて
テーブルに運ばれてきたけものの肉は
数日前まではオーストラリアの牧場で
緑の草を食んでいたのだろうか
ナイフで切り取った肉の断面は鮮やかなピンクで
褐色のソースの中でほのかな湯気を立てている
食べられるために生まれ
食べられるために育てられたけもの
その肉をわたしは口に運ぶ
その肉がわたしの血となり肉となる
そうやって
わたしのいのちは
今日もまた生きていく
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