Want it./ホロウ・シカエルボク
 
いい、そう言ってしまってもよかった、どうしてそんなことになったのか、誰が自分たちを思いのままに動かしているのか、そういったことはまったくわからなかったけれど、手持ちのコマで役目を果たさなければならないことだけはわかっていた、もしかしたらこのあと殺されてしまうのかもしれないけれど、生きるために殺してしまった以上、そのことを責めても仕方のないことだった、俺は新しい廊下に進んだ、とにかく先へ進むしかない、まだ中学へ上がったばかりくらいの、泣き叫ぶ娘の眉間にナイフを突き刺しながら、俺は運命というものについて考えていた、運命である以上どんなことでも起こり得る、想像出来たか?自分の知り得たものだけが、考えたも
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