詩の日めくり 二〇一四年十一月一日─三十一日/田中宏輔
すことができるのだ
愛することも学ばなければ愛せないだろう
愛することのはじめは愛されること
また他人がどう愛し愛されているかを知ることも大事
自分とは違った人間が
自分とは違った愛され方をし
愛し方をしていることを知るのも大事
食べ方が違う
話す言葉が違う
愛し方が違う
いま同じ日本にいる人間でも
ひとりひとりどれだけ違うか考えると
人間というものがいかに孤独な存在かわかる
かといって
同じ食べ方
同じ言葉
同じ愛し方
これは孤独ではないが
とてもじゃないけれど
受け入れがたいことだ
まるでミツバチのようだ
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