人が待つもの 3/チャオ
 
果たして夜は来るのだろうか。
僕のイメージはほこりをかぶったまま闇の中にほおむられている。そして、君が、好きな誰かへの感情も、きっとそうだ。なぜなら、ここはネバーランドじゃないから。

世界の中に僕らが愛してやまないものがいくつあるだろうか
僕はそれらを数え上げる。君も数え上げてくれたらいい。それらが存在する、この世界の美しさを、ふと思い出すだろうから。

でも、それらのものが、すごく、遠くて、僕はめまいを起こしそうなほど疲れてしまうことがある。だれだってそうだ。だって、だれもが待つことに、身を刻まれるほど、苦しむのだから。

果たして、夜は来るのだろうか。
たった一度だけ、僕は
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