虹のかかりそうな空/
小原あき
虹のかかりそうな空の
抗えない速度の下で
私は雨に濡れ
乾き
また雨に濡れる
生まれた時から
生きることを強制され
生かされ
死ぬまで生きねばならない
たとえどこかが欠けても崩壊しても
虹のかかりそうな空の
通り過ぎた跡
ぬれそぼったすすきが
項垂れて
ちらちらと揺れている
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