遊園地/猫道
 
迎えたサラリーマン達が
「もう帰る時間か!」
「もっとここにいたい!」
「明日も来ようね!」
「ズッ友だよ!?」
と言い合って
皆で記念撮影に興じていたとしたら
それは天国というより何かの宗教だ

一方、この世のどこかには
「今日もまたここに来てしまった」
「早く帰りたい」
「どうして時間が経つのがこんなに遅いんだ」
「やっと帰れる」
そう思って立ち去る遊園地もあるだろう
それは紛れもなく地獄だ

大きくなったら何になりたい?
おもちゃ屋さん
ケーキ屋さん
レーサー
野球選手
昭和生まれはとにかく好きなものを言った
未来に期待していたから

でも
好きなものに囲まれる遊園地は幸せだろうか
答えは閉園時間までわからない
いや
閉園時間を過ぎても
だって
あと300年しなければ丁髷のリバイバルは来ないのだから
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