燦雨/待針夢子
 
 ぼくは光に溢れて産まれたかった
 だから降りつける音がとても冷たい



 君のからだに密かなにくしみが沈殿してゆくのを、
 雨の庭の黒い傘の下で見ていました。

 雨の色なんてこの世にあるのかな?
 きっとそれが許されたひとつの救いです。
 
 きっとそれが許された君への救いです。

  
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