秋の心/
風の化身
音のない祭りのような
秋の懐に手を伸ばすと
秋は
私に泣けという
笑えという
成熟した色香を肴にして
酔えという
踊れという
秋は
物詫びた儚さを詠う
孤独を背負った
寡黙な詩人
冷たい風に
諭すように
散り際の美学について
切々と語り始める
秋の心
何時しか
私となりて
深く悲しく色付いて行く
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