鳥影慚愧/道草次郎
 

銀漢(注:天の川の意)に蝕み出す雲の人知れず

死人花(注:彼岸花の別称)両手に享ける贄(にえ)として

ただならぬ歯茎の木通(あけび)影通る

虫潰す肩に気配の狐花(注:彼岸花の別称)

空を往く雲霞のような秋の窒(注:窒素の略語)

秋の夜に電球搖らぐ百年忌

梵鐘の露纏(まと)いつつ雲霞



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