母船/あらい
さみだれて よい くずれる 蔑んだ眼差しでただれた
あなたとわたしのあいだから まんざらでもない 絖り
うずまれるも うまれるもの 熟れた表皮が鱗と落とす。
ありしひの 無きにしも非ず 油脂とまがう畝りの苗床。
と或る星月夜は聖櫃に永遠に 穿孔の座敷童を熟む 海鳴りと貝殻に朽ちるまにまに 三文芝居を愉しみ給え。 少しだけ開いた蓋から 眼孔のマリアはそれでも夢を もうちょっとだけ覗いて見たい。
淫猥な人形情瑠璃を伝染す 子らの手形が導となり血潮と巡る
縺れたレースを地に馴染ませ 私は、墨磨りに血溜まりを転変と
為す侭に波間を漂う 心臓の少
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