アルカリ性/
鳴神夭花
内臓を引っ掻き回されるような
そういう心地と戦っている
耳から入る情報は氾濫して
いつだって整理整頓の壁紙が剥けている
愛のことを
暴力と呼ぶような人間には
なりたくなかったよ
朝が来るのが怖くて
でも震えることも出来ない四肢で
愛してるよ、なんて
学習機能で返事をする
内臓を引っ掻き回されて
それが当然だと笑って
ピーマンの味が嫌いだったことを
今更になって思い出した
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