錘オモリ/あらい
蟻地獄の水難事故 あれは私の仕業だったか
粛々と寂しいから愛おしいから 誰であろうとよかった
それ以上でもそれ以下でもなく 便宜上 家族だって
小さな矜恃が壊されて 緩くだらしなく排出される糞
身から排出される 涙とて、さあ掬われなさい
小さな和金が死んだ日を夢見ている
もうわからない
憐れみを超えて愛と括り出す本質は誰につながっているのか
思いの交わりが糸を絡ませ日々ネガだけが鮮明に透かす
うつろな心が写せない
しあわせは何処で売っていますか
永遠に金で愛を買う、ときの蜃気楼
今そこに、駄々流された填(うづ)に、
果てのない波打ち際、翻弄され始めている
とろんと座礁
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