精霊/よしおかさくら
 
大人は意外と幻の存在を知ってる
自分だけわかっていれば良いと
納得しているから口を噤む
いくつもの不思議を重ねて
君は大人になったから
何もおかしなことはない

細かく震える肌もまた
少し涼しいみたいと言い訳して
精霊に僕のことを聞いたんだろう
庭に幾つかの墓
逃げた方がいい
自分を疑わずに
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