サクマ/hayasakaakira
け始める
プールの底で指に触れた誰かの落とし物を
いつの日かのスーパーボール
たましいがあったらこんな類でしょう
強くぶつけ、高く上げた
ゆらめく
オレンジの太陽と青くなった月の中間で、ラメ入りのスーパーボールは八百色に光った
それからおまえに言ったはじめてのおはよう
おまえは完全無視
痛い痛い鼻はまだ血がとまらない
が、しかしおまえは全然心配してくれず
鼻だけ持って僕は長く長い長い
道を歩いて
なんだかんだで結局今朝まで君を忘れており
夢に泣かされて起きて
また何も食べずに駅にむかった
そしてまたおはよう
昼なんかマック
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