サクマ/hayasakaakira
 
コンクリ
高台の中腹の広場にあるベンチ
街灯の下に嘘臭く おおげさに寒がって

時々よぎる冷たい魂を、ハガネの強さだと無理に決め込む
無関心のテーゼを尊守すべしと
全て全然無意味でいいし

頭上を走る車の振動が
冷たい橋脚に伝わっていた
額をそれに押しつけて貝殻で渚を聴くように胸の中の薄っぺらいカリスマを聴いた 
ガラスの破片は透明な茶色
だよ  
ねぇ
おい

朝になる前
河原
そしてしがみついた
川に駆け込もうとするのを必死で
鼻が折れそう激しい呼吸
喉を鳴らして血をのむこと
上着が暑く
川の音があまりにチャプチャプ鳴っていて、月が青く夜明け前の土
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