クレイジー・ダイヤモンド/大覚アキラ
 
耳の奥でずっと鳴り響いている低い音に
3度上のハーモニーをハミングで奏でてみた
上空を飛び去っていくジェット機の爆音は5度上
あいつがここにいたらきっとあたりまえのように
いかしたメロディを口ずさんでくれただろう
真っ青な空を吹き抜ける風は炎を孕んで
耳鳴りはまるで深いリバーブのかかったギター
あいつが指をパチンと鳴らすその合図ひとつで
なにもかもが音楽になったあの頃
おれだけがまだ取り残されているとしたら
笑えない冗談だな
戻る   Point(2)