報復/
飯沼ふるい
薄墨の夜更けを濡らす雨
花と霞
歩道の影は浚われる
手向けられた明日をやわらに拒む
けぶたい描線の重なりあいに
コインランドリーは自転する
憂鬱の底に溜まった
うろを洗い
心臓の襞に詰まった
言葉を乾かし
屑入れの銀河のなかの
外灯
にひとつ
浮いた怨みがウザいから
食いかけのマシュマロをなすり
蟻にくれる
意味は
尾田に訊け
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