呼吸/
水宮うみ
いままで居た世界の外側には居なかった世界がひろがっていて、
わたしが見たいものは、自分で選べることを知った。
良いことだと決められていたものが、良いとは限らなかったこと。
駄目だと言われていたことが駄目ではなかったこと。
だれかの世界の内側に居なくたっていいと知り、
初めて、わたしは呼吸できた気がした。
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