いのちは/こしごえ
深くて静かな宙を一羽の鳥は行く
深くて静かな宙の深い静けさを私は感じる
私は気付き言い思う
たましいという いのちは、
山を形作る石の石としての役目であり
手紙入れに眠っているあの人の涙であり
海の浅瀬で会話をする貝同士のことばであり
道端の草のそよぐ歌であり
……
「いのちは 欠けているから求めるのだ。私の鬼とコスモスは深く静か」
さまざまな私達に それぞれの たましいという いのちはあり
さまざまな私達はおのおのに死を含みながら回り回ってつながっている
大きなひとつの いのちである
あなたのいのちへ ありがとう
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