誰もいない夏/青色銀河団
 
するお留守番、丘に風が吹いてる


濡れ髪のつむぎ裸足でベランダに佇(た)ち青き夜明けを旅をする


屋上ではためいた旗にくるまって着ぐるみ少女はすやすや眠る


アンドロメダに消えてゆく月光が透きとおって誰もいない夏


サンダルの少女ツユクサに足濡らし天上の銀河と交信し


少女には聴こえる終わりの約束愛とはいつだってゆらぐもの


永遠に廻り死ぬまで降りれない地球は巨大な観覧車


青春と書かれたシャツ着て土砂降りに傘もささずに歩いてゆくひと


透きとおる宝石の空の七月へ午睡の意識は飛ばされて


永遠にきみはハローと笑いつつ世界はゆっくり未来になって


足音が僕たちを追い越してゆく駅からわかれてゆく未来へ



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