夢日記。/あらい
 
が泣いたとき。
 なんだか無性に心地よくひりつく母鯨みたいな。博愛。

 優雅であれ暗く淀んだマンマを巣食うように掻き混ぜ、全部全部呑み込んで、僕が満ち足りて新しい君が生まれるような、空虚な膨張感に締め括られる。
 これが今であると知っていて、地に足枷を拝借してやっと立つことができる。緩慢な朝が充ちては轢いて、昨日の私が礎として糞畜生にも転がり死ぬ。

 より善き朝を拝借するために、眼前の当然を潰している。

 山のように積まれた羽根にスイングする前から朽ちる。寂びた土壌に降り止まぬ享楽、だが悼みを感じたことはないな。
  白日の下に晒される野路から、この ていたらく。奥底に待ち受けるのが、傀儡のあなたであることを信じていたい。

  舟を速く漕ぐことも諦めた、時すべからず、こなくてもいい明日は、必ずやわらい。諦めにも似た私腹に溺れていくのだから心とは、殉じて楽にいけるものと。
 うむとうむ、うまく作られたギニョールであるとこの手で印すのである。
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