森のむこうで/プテラノドン
笑っていることも。
それから何年か経ったが 子供達の頭には一向に
触覚が生えやしない。それというのも、生えてくる触覚を
むしり合う遊びが流行っていたせいだ。
「別な遊びがあったらなあ」と
彼らの一人が言うのが合図で 皆は方々に散らばってしまう。
それから、自分たちで隠しておいた不発弾を
投げつけあうのだ。昔流行ったやり方で。
「アー!」とか「ウー!」とか叫びながら。
それ以外は退屈な大地。
森のむこうの青い空には
銀色の鳥が飛び交ってるようにも見える。
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