心に引いた飛行機雲/樹 なぎ
 
梅雨にぽつんと挟まれた晴れの日には、
いつも同じ日を思い出す

きっと色々な光を浴びた記憶たちが、
今朝の紅茶のように綺麗に溶けて、
同じ日と、定義しているだけだけど

心はもう何もかもあの少年みたいな、
丸い世界の上に生きているんだって気づいて、
誰かに話したくて自転車を漕いだ時とは、
全く違うのに、
どんなに成長しても、
呆れるくらいこの宇宙で回っても、
ある日に集約された夏を忘れることは出来ない

それはきっと、誰もが同じなのだろう

本質的に同じだった私たちは、
この夏のように青く大きな球状の上で、
すっと伸びた、記憶の元に生きているのに、
どんなに
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