アオハル春雷/秋葉竹
スカートのすそひるがえし走りさる君の背中がただ真っ白で
十七才忘れられない最強のあたし恋などバカにしていた
この胸のこの心刺すこのナイフ透明な血をドクドク流す詩
真っ黒なコートをまとい生きて来た臆病ものと自覚はしながら
月の出た黄昏の街薄汚れ、眩しい気持ちを棄てなきゃ嘘でも
よく知らないけどおへそで茶を沸かすくらいな恋で遊んでみたい
獣道まるでふたりの愛の巣へたどり着く道、険しく卑怯な
神さまを呼んで頼んですがりつきそれでも虎は肉食なんだよ
真っ赤な血すする鬼ならまだいいが醜いこの身を食うおまえ、なに?
ほお紅をさしてあなたを待っているバカボンみたいな純粋な目で
寒いねとあたしにその身を寄せてくる部屋の角にはサボテンの花
正しい詩なんて知らないもしそれがわかってしまえばかききって死ぬ
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