ねぇ?終わりかたがわからないんだよ。/秋葉竹
 

なにひとつ考えられなくて
どこまでも砂浜を歩いていた
大空を飛ぶ海鳥が
風に乗って自由な午後にたゆたっていた。

そしてなにより、
照り返しが眩しくて
水平線へと続く青い空と海が揺らめき
世界が白と青の2色になったと
思ってしまったので


ねぇ、どこまで歩けばいいんだろう
終わりかたが、わからないんだよ。


砂浜に半分埋まった
汚れたハーモニカが
それでも銀色に光って
未来の歌を奏でたがっているように見える。


つまらない人生って
嘆く癖が抜けないのは
ただ、段取りがわからないままだから
なのかな?


ねぇ、この光もいつか忘れるのだろうね
傷つかない強さがあればいいんだけどね
忘れてしまった叫びはそれでも

この砂浜にうずめた記憶だけは
忘れずにいさせてほしいと
願ってしまう午後の懈怠とさよならする、
黄昏を迎えるまでは。

でもね、それでも、


ねぇ、終わりかたがわからないんだよ。









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