ソーダが飲みたくなった/
チャオ
桜色の花びらが、黄土色した池に散った。
三匹の亀がいっせいに昼寝した午後に
冷やされたソーダが飲みたくなった。
鋭い花びらはなくなって、柔らかな日差しが透き通る
昨日の約束を殴り書きした電信柱に、
拳を打ちつけ、覚悟した。
空側の席には
運び出された夢のかけらが眠っていた
昨日のことを無視した陽だまり、
猫も犬も、そこに近寄りはしなかった。
そこにいたのはダニと、トンボと、桜色した花びらだった。
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