ボタン/
ミナト 螢
穴の空いたボタンは
どうしても指先が入らない
そこに何を落としたのだろう
そこに何を埋めたのだろう
見えなくても届かなくても
掛け違えたボタンは
シャツの裾を尖らせる
永遠のステップを踏んでいた
僕は丸いカーブに飛び降りて
ただ光だけを集めて叫び
君の夢が育ち過ぎないように
バツ印のクラクションを鳴らす
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