タイヤの詩/ミナト 螢
 
しゃがみ込んだら前が見えない
空はこんなにも明るいのに
歪なポーズで身体を包んだ
身のほど知らずな生き物が
道路を塞いで嫉妬している
ハイウェイみたいに走れたら
戦いの日々から抜け出せると
だけど格好悪いくらい
タイヤの形を身体が覚えて
匂いのない生活を疑う
汗を掻いて涙を拭いて
自分に正直になることを
馬鹿にして来た
この手が足が動きたくなるように
少しずつ立ち止まったダイヤが
次の人の時間を狂わせても
私は前に目標を置いた
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