ファーストラヴ/ミナト 螢
 
ネオンが幾千もの夢を乗せて
暗闇の中を走る
出会えた時のように
夜がカーブする
あなたの気配が足に絡まり
甘えたくても自信が無いから
背中を見せるたびに抱かれて
正しい姿勢を教えられた
向き合って開いた傷が
かさぶたになるまで側にいる
あなたと私の間は
アップルパイの皮みたいで
泳いだ距離の分だけ
唇を濡らして離さない
愛らしく目覚めたくて
誇らしく心に着替えた
いつまでもと信じた
願いの内側に鍵を掛けたい
この恋が続くなら
十二単衣が月日と重なり
歌を数えて鮮やかな手毬
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