懐かしい詩/
ミナト 螢
教室のカーテンが
誰のために揺れているのか
分からなくなる夏休み
りんご飴の陰で愛を育み
輪郭を見るたびに大人になる
それは重力に逆らう
僕の夢みたいだな
まだ柔らかいから
パジャマを着なくても眠れるよ
そっと抱いて貰えるように
綺麗なものを集めて死にたい
去り際の言葉を消しゴムで消す
こっそりと続く未来へと向けて
記憶はいつも沈まないボートに
君を乗せて光を漕いでいく
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