あなたへ捧ぐ愛という愛/秋葉竹
 

ええ、いいわ。
ええ、もう、わたし、死にましょうか?


なぜ、悲しいうたばかり
流れるこの街で
くっだらない日常に
悩まされなければならない?


いつかみた、あの子の詩は
たやすくあたしの心をひれ伏せさせて
それでも、あの子も
この時代を生きてゆくのに
高っかいヒールはいて
足をぐねったりしているのだろう
あんなうたが、書けるのに?


漆黒の、細いハイヒールを
舗道につき刺すこころもちで
でも
あきらめてしまうだろう
弱い心を自ら悟って

だから そんなとき
ひとつの透きとおった、
涙が流れるのは
それはだれの涙なのだろうか?

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