妖精の花屋/丘白月
 
森の花屋は
入り口も出口もない
扉も屋根もない
店員の妖精は
ミツバチに押し売り
花のビー玉が降れば
枇杷の葉で雨宿り
黄昏は甘い香り
閉店知らせる風が
月を呼びに出かける


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