ありの文字/丘白月
 
ソフトクリームのような
白いライラックの先に
ありがひとり汗をかいて
自由を探していた

葉に乗ったありを
摘んで地面に降ろし
食べ終わる前の
アイスを一欠片を落とした

食べていいよ冷たいよ
心配しないで内緒だからね

食べ終わると葉には
歩いたあとが染みになっていた
まるで文字のように
ありがとうと読んであげた

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