ありの文字/
丘白月
ソフトクリームのような
白いライラックの先に
ありがひとり汗をかいて
自由を探していた
葉に乗ったありを
摘んで地面に降ろし
食べ終わる前の
アイスを一欠片を落とした
食べていいよ冷たいよ
心配しないで内緒だからね
食べ終わると葉には
歩いたあとが染みになっていた
まるで文字のように
ありがとうと読んであげた
戻る
編
削
Point
(0)