ストロベリーキャンドルの妖精/丘白月
 
明日になれば
私は手作りジャムを抱いて
電車に乗る

あなたはお昼寝してるかしら
シロツメクサの絨毯で
妖精がいるのも気づかずに

赤い帽子の天使たち
四つ葉を隠して囁やく
もっと見つめてと

私は裸足で歩く
つま先立ちで
耳をすまして

今はまだ温かく赤い瓶を
宝石のように大事にして
冷蔵庫で夢見てもらう

明日の今頃は
四つ葉を二人で取り合って
未来を占っている

明日はあなたの家に行く
妖精が迎えてくれる
待っていたよと

あなたは覚えているかしら
ずっと小さな頃
ストロベリーキャンドルの妖精が
結婚式をしてくれたこと

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