変なひと/
石川
「なにかが」
よく考えると雨の日だけでなく
変なひとは戻ってくるときに姿をみせない。
みせないというよりみえないのだが、うっすらと気配だけは感じられる。
変なひといわく、戻ってくる姿はみえないほうがいいらしい。
なぜそうなのかはよくわからない、
とにかく通りすぎてゆく。
詩集「時遊時間」より
戻る
編
削
Point
(6)