起源の色を操ることもできる。/うわの空。
風、が
向こうの山から降りてきて
体を抜けて
そしてまたあっちに流れてく
風の粒、のなかに
きっかけは無かった
駅も、バス停もない
親だけが、年を取ってる気がしていた
子供部屋で
新譜を聴くんだよ
天井の電気から
下がった紐を引くんだよ
生きてる間に
山の形が変わるなんてこともない
そして血の薄くなったわたしを
先祖がみるのと同じように
血の薄くなった子孫をみるんだろう
墓にカーネーション
ふふふ、と
手を合わせてみる
遠くの山の雪が
渦巻いてるようにみえた
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