雪虫/
小池房枝
雪虫という虫を知らないが
今日、雪虫を見たような気がする
すうっと目の前の少し高いところ
お尻にちっぽけな綿のようなものをつけていて
体はなんとなく水色だったと思う
風の中、雪の匂いはしなかったが
どこか遠くに冷たい空気
人々という街の中の人々、私という器の中の私
空の上のほうの空気はいつも
入れ替わり続けているのだろうか新しく
新しく新しく四季でない季節ごとに
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