紙飛行機/かば
 
こぽこぽと水の音がする

気泡とともにどこからか湧き出てくる

そんな風景を思い浮かべ

(妄想しながらカタカタと)

水の音の行き先に思いを馳せ

有限であるのだろうけど

循環する奇跡に

ふと

生かされているような気がして









(                )









こうやって文字にすることは

生命の内部の表出で現象界への干渉なのかと

日常的に使うことのない言葉を並べてみる

読み返すと自分でも何書いてんだろうと

そんな気持ちになる






・・ほんとに言いたかったのは

今でも何かの折に思い出すんだ

川を隔てた向こう側

子供を抱いて歩いてた

僕は煙草を吸いながら

しばらくずっと

歩いていくのを眺めてた





たったそれだけの事なのだけど

今でも思い出すから



紙飛行機みたいに


飛ばしてみる






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