ミルキーウェイ/ミナト 螢
 
紙テープが切られないように
どこか遠くまで行きたいな
最終電車が去った後で
輪っかを作ったその中には
星を追い駆ける線路もなくて
カルピスの甘さが舌に残る
銀河の時間は永遠に夜を
氷に変えるほど冷たくなり
僕の口でひとつくらい舐めて
紙テープの色を白く溶かした
輪を解いてまた走り出すために
カルピスの底を吸い込んだ朝
リトマス試験紙より正しい空を
始発電車が運んで来る
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