花花(メメ)/ミナト 螢
 
幸せを訪ねて歩く道が良い
君の背中が振り返る瞬間
落とし物を見つけた気持ちになる
最初から決まっている物語
読む人はひとりだけど続いてく
この胸を鳴らす花の香りが
瞳を潰すほど新しい声に
僕は怖れながら恋をする
自分の言葉が丸くなったら
誰かを刺すことができないから
狂ったような思いで影を踏み
僕の世界に入るものを許し
生意気にもそれに触れたくて
君の形を揺らしてしまうよ
視線を越えて咲く花のように
数えられた命なら束になり
同じ響きの名前で呼ばれたい
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