million years friend/ミナト 螢
君はいつも太陽を握りしめ
僕の顔を見て出発すると
夏色の風を半分にして
横一列の自転車で走る
立ち読みの漫画が紐で縛られ
不自由だったから
僕等の方がきっと
世界を創りやすいだろうね
止まらないスピードを手に入れて
何気なく景色や匂いを思い出すのは
ずっと先になるなんて知らずに
自販機で買ったジンジャーエールも
後になれば甘くなるだけの
あみだくじで地獄に落ちたら
僕等が焦がしたタイヤの跡を
一緒に消すまでバイト代を貰おう
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