ただのひとり言/卯月とわ子
 
満開の花を見ると
枯れていく未来が見えてしまって
泣けてくるんだ

あなたは言った
わたしの目を見て

わたしは満開の花だった
もう過ぎ去ったことだけど
わたしにも満開の時があった
でも今じゃ
蕾すらつかない
枯れかけの幹も枝も
あなたを引き留めるには
力不足で

あなたが見た未来は
わたしにもやって来た
春・夏・秋・冬
巡るはずの季節も
足を止めてわたしの元へはやって来ないの

あなたもいつか枯れる時が来るでしょう
その未来を見てわたしは
涙を流すことは出来ないんだ

・・・なんて浅ましいんだろう

ごめんね、忘れてね。
ただのひとり言だから
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