空を突き刺す魔女の箒のような裸の並木/Lucy
 
柔らかな薄桃色の掛布団
夕暮れの雲に覆われた空
真っ白なシーツをふわりとまとう敷布団
おやすみなさい
積み上げられた徒労を包み
疲れた笑いを
しずかにほどいて
瞼を透かす朝のことなど
考えず
ざわざわと記憶の底深く引き寄せる
波のような引力に
じっと耐えながら
 
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